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分散投資は意味がない?分散投資における落とし穴と最適な銘柄数の目安を解説

KDX ST パートナーズ株式会社

2026年3月26日

  • 資産運用
  • 分散投資
分散投資は意味がない? 分散投資における落とし穴と最適な銘柄数の目安を解説
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※この記事は、特段の断りがない限り、2025年11月時点での情報を基に作成しています。


「分散投資をしているのに成果が出ない」「どこまで分散すればいいのか分からない」といった漠然とした戸惑いから、「分散投資は意味がない」という極端な意見まで耳にすることも少なくありません。

ただ実際には、分散投資が十分に機能しない背景には、投資先を増やしすぎてリターンが相殺されるケースや、値動きの似た資産にのみ投資しているケースがあります。

本記事では、「分散投資は意味がない」といわれる理由を整理しつつ、過度な分散を防ぐポートフォリオ設計のコツを解説します。分散投資をしているのに成果が見えにくく不安を感じている方は、ご一読ください。



目次

1)「分散投資は意味がない」と言われる3つの理由
2)分散投資の目的は「リスクを分散してコントロールすること」
3)分散投資で最適な銘柄数はいくつ?
4)過度な分散を防ぐポートフォリオ設計のコツ
5)不動産STは分散投資の幅を拡大できる新たな商品
6)まとめ



1)「分散投資は意味がない」と言われる3つの理由

「分散投資は意味がない」と言われる理由は、主に以下3点です。

1.リターンが相殺されてしまう
2.同じ動きのアセットクラスを分散すると効果が薄くなる
3.管理コストが増える

理由ごとに詳しく解説します。



1-1)リターンが相殺されてしまう

「分散投資は意味がない」と言われる最たる理由として、利益と損失が打ち消し合ってリターンが相殺される点が挙げられます。

分散投資は複数のアセットクラス(資産)を組み合わせて、大きな損失を防ぐことが目的です。その構造上、あるアセットクラスで大きな利益が出ても、他のアセットクラスで出た損失が利益を打ち消してしまい、全体として利益が伸びにくくなります。

例えば、株式ポートフォリオの中でA社の株価が大きく値上がりしても、同時に保有していたB社の株価が下落すれば、全体の利益は限定的になります。これは、短期で大きな利益を狙うデイトレードやスイングトレードとは根本的に異なる性質です。

このように、安定性を重視するがゆえに思うように資産が増えないと感じやすい点が「分散投資は意味がない」と言われる一因になっています。



1-2)同じ動きのアセットクラスを分散すると効果が薄くなる

値動きの近いアセットクラスばかりに投資をしている場合、たとえ複数銘柄に分散していたとしてもリスクを抑える効果は限定的です。これも「分散投資は意味がない」と言われる理由の1つです。

例えば、同じ自動車業界のA社とB社の株式に分散投資しても、業界全体にマイナス材料が出れば両社とも下落しやすくなります。両者は共通のリスクを抱えているため、分散しても値動きが似通い、リスク低減効果はほとんど得られません。

このように同じような動きをする資産ばかりを集めると、市場が下落した際に資産全体が同時に下がりやすく、分散本来の意味が薄れてしまいます。資産の相関性を考慮せずに数だけを増やしてしまうと、分散投資が十分に機能せず「意味がない」と言われる状況につながってしまいます。

効果的にリスクを抑えるには「相関係数」の意識が重要です。相関係数とは、アセットクラス同士がどれだけ同じ方向に動くかを示す指標で、1は完全に同じ動き、-1は逆の動きを意味します。できれば相関係数が-1に近い、値動きが異なるアセットクラスを組み合わせるほど、分散効果は高まります。



1-3)管理コストが増える

分散投資により投資するアセットクラスの種類が増えると、時間や費用といった管理コストも増加します。こうした管理コストの増加で費用対効果が下がる点も「分散投資は意味がない」と言われる理由です。

分散投資では、各アセットクラスのパフォーマンスの確認や、必要に応じた売却・再購入といったバランス調整が欠かせません。アセットクラスを分散するほど把握すべき情報が増えるため、価格や市況のチェックにかかる負担が大きくなります。

分散投資先として投資信託を利用する場合は、信託報酬も増加します。信託報酬は運用会社や販売会社の利益である仕様上、ゼロの商品はほとんどありません。保有する投信が増えるほど信託報酬が増加し、結果として利益を圧迫します。

加えて、売却や再購入のたびに発生する手数料も、コストを押し上げる要因です。

管理や手数料にかかる負担が増えて投資効率が下がると、分散投資が十分に機能していないように感じられます。これも「分散投資は意味がない」と言われる理由の1つです。



2)分散投資の目的は「リスクを分散してコントロールすること」

そもそも分散投資とは「アセットクラスや時間・地域を分散することで投資リスクを軽減する」ものです。

以下のように、値動きが異なる複数のアセットクラスに資産を配分(アロケーション)することで、価格変動の影響をある程度抑え、安定的な運用が期待できます。

【複数アセットクラスの例】

  • 国内株式と外国株式
  • 株式と債券
  • 現物不動産と不動産セキュリティ・トークン(不動産ST)

ただし、アセットクラスの分散にも限界があるため、リスクをゼロにはできません。投資には金融政策の転換や景気変動による金利上昇といった、分散投資をしても完全に取り除けないリスク(システマティックリスク=分散不能リスク)が存在するためです。

つまり、分散投資においては「リスクを消す」のではなく「リスクを減らす/ならす」という発想が重要となります。



3)分散投資で最適な銘柄数はいくつ?

株式と投資信託を例に、分散投資におけるおおよその銘柄数を確認してみましょう。

投資方針やアセットクラスの組み合わせによって最適な数は変わるため、本記事で紹介するのはあくまで一般的な目安です。

株式の場合、資産規模や投資額、値動きの関連性にもよりますが、目安は5~20銘柄程度です。銘柄数が多すぎると管理の負担が大きくなるうえ、ある段階からは分散効果が伸びにくくなります。

対照的に、銘柄数が少なすぎると1社の値動きがポートフォリオ全体に影響しやすくなるため、安定させるためには一定数を保有しておいたほうが良いと言えます。

次に、投資信託の保有数を見てみましょう。東京証券取引所が2022年に20〜40代の投資信託経験者を対象に行った調査では、実際の保有種類数は以下のような結果となっています。

投資信託の保有数

複数の銘柄を詰め合わせたパッケージ商品である投資信託は、多過ぎると管理しづらくコストも増加することから、少なめに保有している傾向がうかがえます。

参考:投資信託を持つなら何種類?投資先はどう選ぶ? | 東証マネ部!



4)過度な分散を防ぐポートフォリオ設計のコツ

分散投資でリスクを抑えつつリターンを得るためには、適度な分散を防ぐことが重要です。

ここからは、過度な分散を防ぐポートフォリオ設計のコツを、以下の観点から紹介します。

  • 許容できるリスクを考慮して設計する
  • 定期的にバランスを取る
  • 「種類」を意識する

順番に見ていきましょう。



4-1)許容できるリスクを考慮して設計する

過度な分散を防ぐには、まず自分がどれだけのリスクを許容できるかを把握し、その範囲内でポートフォリオを設計する必要があります。

投資はリスクとリターンのバランスで成り立っており、年齢やライフステージによってリスク許容度は大きく変わります。リスク許容度を把握しないまま分散を進めると、目的から外れたポートフォリオになりがちです。

必要以上のリスクを取って損失が大きくなったり、逆に安全性を優先しすぎて資産が増えにくくなったりするでしょう。

リスク資産の比率を考える際の目安としては、「100-年齢の法則」がよく知られています。この法則では、ポートフォリオに占めるリスク資産の割合を「100-年齢」%にして運用することで、年齢に応じた適切なリスクが取れるとされています。

例えば、30代であれば成長が期待できる外国株式を中心に設計し、50代であればリスク資産を抑えて安定性の高い国債の比率を高める、といった調整が可能です。「100-年齢の法則」を活用して最初に自分のリスク許容度を定めることで投資先を選びやすくなり、過度な分散を避けながら自分に合ったポートフォリオを設計できます。

ポートフォリオの作り方については、「投資ポートフォリオの作り方|商品選びのコツや年代別モデルケースも」の記事も併せてお読みください。



4-2)定期的にバランスを見直す

市場環境の変化で常に比率が変わるポートフォリオは、定期的な見直しが欠かせません。

特に投資先が増える分散投資では、アセットクラスごとの増減を定期的に確認し、当初のバランスに戻す意識が大切です。

投資を続けて時間が経つと、資産の比率は当初の計画から自然に外れていきます。この偏りを調整する作業が「リバランス」です。比率が増えたアセットクラスを一部売却し、その資金で比率が低下した部分を購入すると、全体のバランスを当初の設定に近づけられます。

リバランスの頻度にルールはありませんが、以下のタイミングで行うと良いでしょう。

  • 当初目的から○%ずれたタイミング
  • ライフスタイルが変化したタイミング
  • 四半期に1回、年に1回など決まったタイミング

こうした見直しを無理なく続けるためにも、管理が煩雑にならないポートフォリオの構成が重要です。リバランスは頻繁に行う必要はなく、年に1回程度でも、十分な効果が期待できます。

リバランスについては「資産運用の鍵はアセットアロケーション。ポートフォリオとの違いは?」の記事も参考にしてください。



4-3)「種類」を意識する

分散投資の質を高めるためには、何に分散するのかという「種類」の意識が極めて重要です。

分散には大きく分けて2つの階層が存在します。

1つ目は株式や債券、不動産のように異なるアセットクラスに資金を配分する「アセットアロケーション」です。例えば株式だけに偏って投資していると、市場全体が下落したときに資産が一気に目減りする可能性があります。そこで、株式とは異なる値動きを持つ債券を組み合わせることで、ポートフォリオ全体の変動を抑える効果が期待できます。

2つ目は、同じアセットクラスの中での分散です。株式投資であれば1社に集中するのではなく、業種や地域の異なる企業に分散した投資で、特定の企業リスクを軽減できます。

分散投資の質を高めるために大切なのは、ただ投資先の種類を増やすことではありません。それぞれの資産がどのように値動きするのかを理解し、互いの弱点を補えるような組み合わせにしていくことが理想です。



5)不動産STは分散投資の幅を拡大できる新たな商品

長期的な資産形成に役立つと言われる資産三分法では、分散投資先として「現金・株式・不動産」がよく挙げられています。

不動産投資にはさまざまな種類がありますが、本記事では不動産セキュリティ・トークン(不動産ST)を解説します。
不動産STは他の不動産投資商品の良さを併せ持つという特性があり、一般投資家が活用できる新たな分散軸の一例となり得るでしょう。

以下に特徴を2つ解説します。



5-1)不動産STは金融市場とは異なる値動きをする資産

不動産は、株式や債券と異なる値動きをする実物資産です。

景気変動に左右されにくいため、ポートフォリオに組み込むと資産全体の安定化が期待できます。

不動産STは、セキュリティ・トークンを活用したデジタル証券の一種です。ブロックチェーン技術の活用により、現物投資とREIT、クラウドファンディングの特徴を併せ持った金融商品取引法上の有価証券となります。1口10万円程度から投資でき、株式市場とは値動きが異なるため、現物投資やREITに代わる分散投資先として注目されている金融商品です。

なお、不動産STにおける分配金や差益はあくまで運用結果に基づくものです。その成果をお約束するものではない点に、ご注意ください。



5-2)証券口座を通じて参加できる新しい不動産投資

不動産STは、証券口座を通じて不動産に投資できる新しい仕組みです。

上述の通り、まとまった資金が必要だった不動産投資のハードルを大きく下げました。

投資対象は住宅にとどまらず、個人では投資が難しかったホテル・旅館や物流施設など多岐にわたります。現物不動産を所有しているような感覚を得ながら、管理業務は専門家に任せられる点も特徴です。

こうした仕組みにより、一般投資家でも機関投資家のように幅広い不動産に分散して投資する環境を手に入れられるようになりました。このことから、不動産STはポートフォリオの選択肢を大きく広げる可能性を持つ商品と言えるでしょう。



6)まとめ

「分散投資は意味がない」と言われる背景には、リターンが相殺されて投資効果が弱まる面や、管理コストが増えてしまうことが挙げられます。

しかし、適切な銘柄数を意識し、自分が許容できるリスクを踏まえ、適切なアセットクラスを組み合わせることにより、分散投資本来の「リスクを分散してコントロールする」という役割が発揮されます。

近年は不動産STのように、株式や投資信託とは異なる値動きをする新しい投資先も登場しています。これらをうまく組み合わせることで、リスクを抑えながら資産全体の安定性を高めることができ、分散投資の効果を実感することができるでしょう。





本記事は、KDX ST パートナーズ株式会社(以下、「当社」といいます)および当社グループによる、不動産STなどに関する情報提供を目的としたものであり、投資の勧誘または斡旋を目的としたものではありません。
本記事に記載された内容については細心の注意を払っておりますが、掲載された情報の内容の正確性、有用性、完全性、また適切性等について、当社および当社グループは一切保証するものではありません。また本記事において使用するデータおよび表現等の欠落・誤謬等について、当社および当社グループは一切責任を負いかねますので、ご了承ください。
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